三浦寛
生命存在の根底には目に見えぬ深い意味があると感じる。
新重心理論を通じて、からだを媒介に生命の物理を学び、未知なるからだの世界を体験した。
重心をわずかにずらすだけで全く異なる空間が開け、従来の理論が崩れつつも、新たな気づきと進化が生まれる。
からだは修正を求め、バランスが重要である。
学びに妥協はなく、創造性を愉しむことが真の探究である。私は常に問いを重ね、人間存在の根底を探り続けている。
三浦寛 人体構造運動力学研究所所長 東京操体フォーラム理事長
岡村郁生
「操体的に感じる、自然と人をつなぎ、
調和へと導く流れとは?
光・熱・圧により流れの力は生じる。
動きという間には、
自然と人の調和が必須なのです。
ただ、動いて当たり前と考える中に、
実は、大きな生命の仕組みが調和して
息づいているのです。
操体に触れ、流れた重心にあたるとき、
その感覚をゆっくり味わってみましょう。
きっと、からだもこころも繋がります。
自然と調和していきます」
瀧澤一寛
新重心理論によって「からだ」はより身近な存在となります。
「からだ」の声を素直に聴き、「からだ」の表現に素直にゆだねる。
息と想をつなぐ「ながれ」を感じとっていくこと。
「からだ」のききわけている感覚は、「からだ」と「じぶん」を重ねてくれる。
空間は愛と感謝だったのです。
「臨床」から「臨生」へと変わる「生」の在り方を学び続けています。
寺本雅一
実践することで、感じられることがある。
そんな風に改めて問いかけてくれるもの。
それが今回公表される新重心理論の学びの核となっているように感じています。
学ぶということの醍醐味。
教科書を見ただけではわからないもの。
使われることばが変化していったわけ。
そのひとつひとつに、やってみることを通して、実感が宿っていく。
今まで学んだ知識に惑わされ、そういったものの一つ一つを確認し、手放しもしながら、
いまここの実感を頼りにからだと出会っていく。
その繰り返しのなかで、
おのずと、ゆっくり、たしかに、養われていく。
ここ数年、そういう学びの場に立ち会う機会をいただいてきたように思います。
そのなかで、橋本敬三先生の口にされていた「やってみなければ、わがんねぇ」ということばが、また一段と輝きをもって感じられるのです。
友松 誠
今回のフォーラムは「解禁、新重心理論」というテーマのとおり、いよいよ新重心理論が解禁となります。
この新重心理論により「操体法には、○○疾患、○○病を治すという発想がない」
「治すことまで関与するな」といった昔から操体で言われ続けてきた言葉が、より生きてくると思うのです。
操体臨床は、治療医学とは一線を画し、健康学を基にしています。
からだの設計にミスはなく、元々は健康で幸福な人生を全う出来るようになっているのに、それがかなわないのは何故なのか?
そうした問いかけから、発展してきたのが操体の健康学であり、からだは元々健康維持、増進に向く様つくられているのだから、からだの健康維持、増進に必要としている要求に応えてあげる。
からだの要求に応えてあげられれば、自ずと健康維持、増進は可能となるのです。
では、健康を維持出来ずに害してしまう要因は何なのか?
以前は、ボディの歪みが一番の要因とされていました。
しかし、ボディが歪む前には必ず重心の不正があり、重心の不正こそが健康の維持、増進を妨げる根本原因だという事が解明されてきたのです。
重心の適正にかなう事。
これこそが、からだが健康維持、増進に向けて必要としている要求なのです。
そして、健康維持、増進がより良く実していく過程で、気になる症状、疾患現象も治まりをみせてくるのです。
一般的な考え方からすれば、解りづらいかもしれません。
しかし、生きていくうえで、こうした捉え方は至極重要なのです。
至極重要な生命体の理を、皆様と共有し、深めていけたらと思います。
畠山裕美
操体が「対になった二つの動きを比較対照し、やりやすい方、楽な方に動かして、数秒たわめ、瞬間急速脱力」という、いわゆる第一分析から「ひとつひとつの動きに快適感覚の有無をききわけ味わうことが操法となる」というより本人の感覚に寄り添った方法に移行したのは、橋本敬三先生の「きもちのよさでよくなる」という、三浦先生に語った一言からだった。
今まで十数年の間「楽な方に動かして瞬間的に脱力」という操体法を、師匠橋本敬三先生の教え通りに行ってきた三浦先生は「雷が地面から天に昇るくらい驚いた」と言っている。
二方向&楽な動き&相対的&からだの中心腰から動く
一方向&その動きに快適感覚が聞き分けられるか&絶対的&からだの末端から動く
私は今までこれを「シフトチェンジ」と呼んでいたが、今後、呼び方を変えないと、と思うようになった。
というのは第一分析から第二分析へのシフトチェンジ以上に凄いことが起こったからだ。
それが今回の「解禁・新重心理論」である。
私が最初にこの新しい理論を聞いた時は、やはり驚いた。
仲間内では、ついて行けなくなった者もいた(つまり、今まで自分が学んだことを手放せなかった)。
しかし、実際に試してみると「なるほど」と思うことばかりだった。
そこで、今までのシフトチェンジ、つまり第一分析から第二分析に移行した際の、強烈な経験を
「操体における、ファースト・インパクト」(何かに似てますがご容赦)
第二分析以降から、新重心理論に移行した際の衝撃を
「操体における、セカンド・インパクト」と呼ぼうと思っている。
新重心理論の大きな特徴は、より医療の現場で活かせるというところにある。
その成果は、やはり現場で発揮されるのではないか。
また、操者自身の健康を保つのにも役立つ。
私は現在、般若身経よりも、新重心理論に基づいたセルフケアの恩恵にあずかっている。
そのようなことも含め「実際」と「現場」という点から、この新しい理論を紹介したいと思う。
三浦基史
新重心理論の大きな特徴は、より医療の現場で活かせるというところにある。
その成果は、やはり現場で発揮されるのではないか。
また、操者自身の健康を保つのにも役立つ。
私は現在、般若身経よりも、新重心理論に基づいたセルフケアの恩恵にあずかっている。
今回から発表に参加させていただきます三浦基史です。よろしくお願いします。
今まで勉強してきた「新重心理論」は施術ベッドが無いと出来ないものだと思っていました。
しかし、勉強を深めていくにつれて日常生活や仕事の上で活用できるものばかりでした。
今回は仕事に操体を活用して気づいたこと・研究していきたいと思ったことを
中心にお話しさせて頂こうと思います。
半蔵
操体は、自分で味わってみるしか理解の仕様がありません。
しかし、これでは取り付く島もありませんね。
橋本敬三先生は、経絡を運動力線として捉えました。
そこで今回は、経絡という概念を使って「うごき」を表現する試みをしてみようと思います。