岡村郁生
「操体の創始者である橋本敬三師曰く。
操体は、いいぞ!一生、愉しめるからなぁ、と語っていました。
ありふれた日常。
自然なものに、もう一度出会った感覚。
それで、かなり日常は愉しめる。
日常を、ちゃんと観察する。
すると、からだは全部近く感じる。
それは、有り難く自然の生み出した造形や、生きている姿に触れること。
自らの心に宿っている探求心と共に、様々な感覚的なものは働き始める。
ホンのちょっとのことで日常は、普段と違った流れや動きがからだに営まれているのを感じられる。
ほんのちょっとで日常が愉しく感じる、「最新・操体法の実際」。
「癒しの医学の現場から」として、今回実技と症例を中心に開催致します。
岡村郁生 東京操体フォーラム実行委員
三浦寛幸
先日、三浦先生の臨床を受けさせて頂いた後にこんなことを考えていました。
「操体、もしくは操体法の臨床とは一体どういったものなのか?」
私達は操体を臨床学、治療学ではなく、健康維持増進学として学んできましたが、現在の操体はそういった枠を超えた不思議な力を感じます。
生前、橋本敬三先生は「治すことまで関与するな。治すことはからだに任せればよい」と言われていましたが、この言葉の意味を私達は現在も問い続けています。
この橋本敬三先生が示して下さった言葉の意味をからだを通じて理解していくことが操体を理解していくことの本質にあります。
そのヒントは「からだがききわけていることへの気付き」と「じぶんを生かしてくれているものへの感謝」から理解出来てくるものです。
ありがたく使わせて頂いているものに意識を向け、それに触れているという感覚意識。
それに気付けることこそがからだの自然治癒力を引き出していくのです。
今回のフォーラムではそういった操体の世界観を伝えていく場にしていきます。
三浦寛幸 東京操体フォーラム 実行委員長
友松 誠
今回のフォーラムは、「最新・操体法の実際~癒しの医学の現場から」と題して、実技と症例を中心に行う予定となっております。
はじめに断わっておきますと、操体法に特定の症状、疾患に対する治療法というのはありません。
治療者が治療して治すのではなく、治すのは本人のからだという捉え方。
治しをつけるからだが、その能力を十分に発揮できるよう、からだへのお手伝いをする。
からだへのお手伝いには、からだにとってどうなのか?という問いかけが大事。
本人にとってどうなのか?ではない。
気持ちよさをバランス制御の原動力として、健康維持、増進に導くにしても、からだへの問いかけが無ければ意味を成さない。
橋本敬三先生が仰った「気持ちよさをききわければいいんだ、気持ちよさで治るんだからな」という有名な言葉も、からだにききわけた気持ちよさなのです。
操体法が「楽」から「快」へとシフトアップし、その後も進化し続けて来たのには、治しをつけるからだにとってどうなのか?という問いかけがあったからだと思うのです。
これは、実技の介助、補助にも言えることであり、病んでしまっているからだがバランス制御に向く、その為の要求に十分に応じられるよう、介助、補助も研究が重ねられてきました。
その研究の根本には、からだにとってどうなのか?という問いかけがあった。
ですから、からだにとっては勿論、本人にとっても優しい。
その優しさが癒しにつうじ、癒しが治しにつながると感じるのです。
今回も実技がメインになると思いますが、以上の事柄からも、特定の症状、疾患に対する治療のやり方を学ぶわけではありません。
しかし、観点を変えれば、どんな症状、疾患にも対応できるやり方を学べるという事でもあると思います。
友松誠 東京操体フォーラム実行委員
瀧澤一寛
「からだ」をとおして、不思議、と感じていること。
分からないことは、分かること以上の、愉しみ。
分からないことから生まれてくる、素の感触は、悦び。
それを大事にしていく「操体」の学びも、いいなあ、とおもうのです。
瀧澤一寛 東京操体フォーラム実行委員 タスクフォース
寺本雅一
今年も春季フォーラムの機会がやってきました。私は何を学びたくてこんな不思議な学問に触れ続けているのだろうか。私自身それをわかりたくて現在も学んでいるところがあります。
先日公園に行ったときに、こんなことがありました。
近所のこどもがしゃがみこんで、何やら熱心に手を動かしています。何をやっているのかなと思ったら、磁石で土や砂に含まれている砂鉄を集めていたのでした。面白かったので眺めていると、どこで見つけてきたのか、太い釘のようなものが磁石につくのが面白いみたいで、遊んでいます。そして、何やらとても驚いているのです。
何を驚いているのかなと思ったら、磁石にくっついているその太い釘の先にも砂鉄がくっついていることに気がついて驚いていたのでした。そして、磁石が金属から離れると金属から砂鉄が離れる様子をみてまたびっくりしているようでした。
磁石に触れている金属も磁力を帯びるという現象をその子は知識として知らなかったのでしょう。おかげで、その子はまさにその不思議な現象に初めて出会い、身をもってひとつの経験を得たのだと思いました。自分でやってみて、わかった、気がついたんだなと。
操体を学んでいるときって、こういう瞬間にとても近いと感じます。指導者のもと、からだを通して、やってみて、感じる。それが少しずつことばになっていく。
今年の春季フォーラムにも実技の時間、やってみる空間があります。
限られた時間の中ではありますが、参加していただいた方に、そんな自分事の経験をわずかでも感じてもらえたらと思っています。
寺本雅一 東京操体フォーラム実行委員 タスクフォース
畠山裕美
「操体法の本を読んでもわからない」というのが、多くの方から聞かれるお悩みです。
何故本を読んでもわからないのでしょうか。
「万病」は、どちらかと言えば、操体の基本となる考えをインプットするための本です。
大抵の方が手に取る、写真が多く掲載されている本がありますが、改めて見返してみると、
写真を撮った人や、制作した方が、実際に操体の臨床をやっていないのではないか、ということが
考えられます。
というのは、写真写り(フォトジェニック)を優先しているため、実際の臨床で見たいところなどが欠けている、
また、大切なポイントですが、操者自身のポジショニング(大事です)、操体では、操者も「動き」ます。
その動き方や、これもかなり重要ですが、言葉の誘導(先日お伝えした、操体のプロンプト)が一切抜けています。
総じて「操体臨床を遂行するためのプロンプトが欠けている」ということです。
その辺りも踏まえて「操体法の実際」をお伝え致します。
畠山裕美 東京操体フォーラム 事務局
半蔵
操体は使い手がありますよ~!
半蔵 東京操体フォーラム実行委員
三浦基史(新メンバー)
今回から新メンバーとして参加させていただきます。
操体は自分のことをもっと知りたいという気持ちから参加したのがキッカケでした。操法を通していく中で、今では生きるとことと操体は切り離すことのできないものという確信がしっかりあります。
言葉を発する前に呼吸があること。
からだを動かす前に空間があること。
臨床を生活に落とし込んでいくとこんなにもからだの使い方に関わっているものが多くあることに驚き、やがて興味に変わっていきました。
臨床を通して自分の中身がどんどん変わっていくのがワクワクします。
三浦基史 東京操体フォーラム実行委員