Table of Contents
石田哲也
最近はテクノロジーの急速な発展により自分自身のからだがそれに追いつかなくなってしまっているようです。
今回のフォーラムが何かきっかけになれば嬉しいです。
今回は具体的な実技が含まれますのでぜひご参加ください。
岡村郁生
「からだに聞き分けて」という問い掛けは、頭で考えてはいけない様に、からだで感じる感覚を認識するプロセスが現代では欠けているように感じる。
実技では操体法の妙味を素直に「からだ」を通して感じ取ることで「聞き分けて」欲しい。
瀧澤一寛
「からだ」は何を感じているのか、普段意識したことはありますか。操体法ではそれが感じられるのです。
今回のフォーラムは久しぶりの実技となります。なぜそれが感じられるのか、「からだ」をとおして感じていきましょう。
寺本雅一
実技の伴う学習の時間のなかで、「からだ」のことばを代弁しているような、そんな感覚になることがあります。からだが感じていることをとおして学ぶが故の不思議な時間です。
今回のテーマはそんな「実技」について掘り下げるフォーラムとなりました。オンラインも織り混ぜての実験的な交流の場のなかで、からだとともに学ぶ一日をみなさま方と過ごせたらと思っています。
友松誠
今回の春のフォーラムは実技メインという事で、動診、操法に於ける介助、補助を中心に行う予定です。
操体法も初期の頃は、介助・補助も被験者の動きに「抵抗」を与えるという言い方がよくされていました。
被験者は抵抗を与えてもらうことで、日常生活の中での動きでは意識できていないからだのバランスをとろうとする動きとともに、より全体的な動きが可能となっていきます。
その全体的な動きが表現されるなかで、ボディの歪みをはじめとするアンバランスがバランス制御へと向かいます。
第1分析の頃は、ツライ方から楽な方へ動かして3秒間たわめて脱力する、という動診、操法の行程だった為、からだの動きの大切さに関して検証がまだ追いついておらず、介助、補助に関しても抵抗という表現で間に合っていました。
しかし、気持ちいいという快適感覚の質によって、からだの動きがよりバランス制御に向くという事が解明され、3秒間のたわめの間も気持ちよさを十分に味わう間というふうに更新されてくると、抵抗を与える、抵抗を与え続けるという認識では対応できないのです。
抵抗ではなく、あくまで治癒(バランス制御)に向く被験者のからだに対する介助、補助であり、そこには小手先のテクニックを超えた操者の全身全霊があるのです。
介助、補助の重要性は、からだに気持ちよさをききわける事を目的とした第2分析だけでなく、そこから進化した操体法でも変わりはありません。
コロナ禍の世相ゆえにオンライン参加の方も多いと思いますが、色々な角度から介助、補助の重要性というのがお伝えできればと思います。
三浦寛幸
まだまだ以前のような生活には戻らず、自身の健康と生活に今まで以上に気を遣わなければならない日々が続いております。
そんな環境に身を置かなければならない時代だからこそ変わらず自分のやるべきことをやり抜く力が現在の私達に必要なことだと今まで以上に強く感じるようになりました。
その私達が日々変わらず行っていることの一つが「からだの動きの学習」です。
この学習は自身の健康や臨床に必要なことであるのと同時にからだが受け取っていることを感覚として受け取る器作りでもあります。
それを日々からだを通じた学習の中で学んでいくことが操体の哲学を理解することにも繋がってくるのです。
からだの動きと感覚。そしてそれを取り巻く哲学。これらの点を一つの線にしていくには実技は欠かせない要素です。
実技を通して得られることは臨床の面だけでなく、からだの癖の改善や意識、想念の改善にも繋がり、結果的に自身のからだとの向き合い方にも関わってきます。
このように実技は様々なことと繋がりを持ち、操体を学ぶことにおいて大切なことなので、今回のフォーラムは実技をメインに皆様と学びの場を共にしたいと考えております。
実技を通じて見える操体の世界を参加者の皆様と共にしていけたら幸いです。
半蔵
橋本敬三先生の時代から、操体は進化し続けて来ました。
それは、何とかしてからだの声を聴こうという臨床態度を貫いて来たプロセスです。
操体の現在を、実技を通してご覧ください。